ぬくもりをもう一度
その丸くなった姿に、

俺の鼓動が高鳴る。


確かに、

香澄は眠そうな目をしていたけれど、

まさかこんな場所で

本当に寝てしまうなんて

思ってもいなかった。


それまであった

テーブル分の距離を埋めるように、

俺は香澄が横になっている

頭のすぐ横に腰かける。


すっかり安心して眠っている顔が、

俺の心をくすぐる。


「ったく……。

 香澄は、無防備なんだよ」


優しく頭を撫でながら、

小さく呟く。


香澄の寝顔を見られるなんて

全く考えもしなかった俺は、

この状況をどうしたらいいか

分からず焦りを感じていた。




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