ぬくもりをもう一度
「一緒に行こう。ね、決まり!

 オススメのお店があるから、

 阿久津くん、早く行こう」


言うなり俺の手首を

がしっと掴んで引っ張り上げる

仕草をする。


「ちょ、ちょっと……。

 俺はキミとは……」


“お昼を共にするつもりはない”


そう言いかけたのだけれど、

野々原の耳には届かない気がして

口をつぐんだ。


どうして、女はこうも勝手なのだろう。


ゆっくり1人で社食で食べようと

思っていたというのに。





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