ぬくもりをもう一度
俺は柔らかく微笑んで、

優しく声をかける。


「香澄、食べよう。

 俺と楽しい時間、過ごそう」


「う、うん……」


いつもの柔らかさはなかったものの、

香澄も微笑んでようやく

料理を口に運び始めた。


―――きっと、これで良かったんだ。






< 205 / 297 >

この作品をシェア

pagetop