ぬくもりをもう一度
こういう恋愛話が好きな

郁哉にしてみたら、

俺みたいなヤツは

かなりつまらない男なのだろう。


それまで途絶えていた香澄からのメールも、

1日に何通か来るようになっていた。


とは言っても内容は他愛のないものだ。

「おはよう」とか「頑張って」とか、

ちょっとした挨拶程度のものだ。


それでも俺は“香澄から”

というだけで嬉しかった。


今日も朝、「無理しないでね」と

一言だけ送られてきた。


それだけで俺の心は

ほっこり温かくなった。


さぁ、今日もまた

何も変わらない1日が始まる。


長い長い、1日が。




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