ぬくもりをもう一度
「私の、一方的なもの……」


小さな声で繰り返す香澄に、

川尻が微笑んでこくんと頷く。


「そう。あんな別れ話で

 終われるなんて、思う?

 婚約指輪を返して

 『やめましょう』と言われたって、

 僕がそれを受け入れない限り、

 僕たちの婚約は継続してるんだよ」


「そ、そんな……」






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