ぬくもりをもう一度
「学生時代、私たちクリスマスを

 どう過ごしてたか、覚えてる?」


香澄に問いかけられ、

胸の奥がズキンと痛む。


それを言われてしまうと、

あの頃の自分が本当に情けなく

思えてくる。


「あぁ……。毎年、

 サークルのヤツらと一緒だったな」


そうこたえながら

思わず苦笑いを浮かべてしまう。


そんな俺の表情を見たのか、

香澄が小さくクスリと笑った。


「そうだったよね。

 いつも、亨くんは飲みすぎちゃって

 宮下くんに絡んでた」


「そうだったか?」


「うん、毎年そうだった。

 でもそれが、本当に楽しそうで、

 私も笑ってた」


学生の頃のクリスマスは、

サークルの仲間と過ごすのが当たり前で、

俺の中ではごく普通のことだと思っていた。


それは香澄もそうだった、

ということなのだろうか。




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