ぬくもりをもう一度
「それは、俺も同じだよ」


連絡が途絶えてからの俺は、

本当に恋愛に対して

廃人のようだった。


例え、魅力的な女性が現れたとしても

一切俺の心には響いてこなかったし、

言い寄ってくる女性がいても

心が動かされることもなかった。


“俺には、香澄しかいない”


そう、俺の意思が

固まっていくばかりだった。


だからこそ、今、

こうしてクリスマスという特別な時に、

大切な香澄と一緒に過ごしていることが

奇跡だし、なにより幸せだ。


こんなとろける時間を

俺にくれた香澄に、

心の底から感謝している。


「ねぇ、亨くん」


ふと呼びかけられ、

俺は小首を傾げる。





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