ぬくもりをもう一度
「俺は“ガキ”ってことか?」


俺の言葉に、

香澄がクスクスと笑った。


「そこまでじゃないけれど、

 思春期の恋愛みたいかもしれないな」


「!」


思春期の恋愛。


言い返そうと大きく口を開いたのだけれど、

ゆっくり口を閉じた。


香澄の言う通り、

こういうことに関して俺は

まだまだお子様なのかもしれない。


「それが亨くんの魅力だと思うな。

 だって、恋愛経験豊富な

 プレイボーイだったら、

 本当に好きでいてくれるのか、

 ちゃんと見えなくて不安だから」


そう言って、香澄が俺の腕に絡みつく。


「亨くんの気持ちは本物だって、

 すごく安心できる」


香澄のぬくもりが、

俺の全てをすっぽりと包み込んだ。




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