ぬくもりをもう一度
「今、焼きたて持ってきますんで、

 どうぞ阿久津さんは

 中で座っててください」


ニカッと笑う表情が眩しい

その後輩は、

そういうなり売場へと

ささっと向かってしまった。


ぽつんと1人取り残された俺は、

それが来るまでの間、

どうしたらいいのだろうか。


隣で頭の中までガンガン響く

DJを聴きながら、

中庭に行き交う人の波を

ぼうっと眺めていた。






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