ぬくもりをもう一度
香澄と過ごしていた頃の俺。


お世辞にも

“優しい”なんて言えなかった。


香澄のことが愛しくて

仕方がないのにも関わらず、

手に入れたことでの達成感や

優越感で傲慢になっていた。


デート先も、

食事先も、

いつどこで何をする時でも、

全て俺の思うがままに行動していた。


そんな俺に、

香澄はいつも笑顔で

ついてきてくれていた。


あの頃は全く

何も考えていなかったけれど、

きっと香澄はそんな俺に

愛想尽きたのかもしれない。


こんなワガママで

相手のことを考えない俺が。




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