後悔バス【短編】
『あの日の夜、君はうちまで来てくれたよね?』


『ああ…行ったよ』


『何で、声掛けてくれなかったの?家の前で私がクラスの男子と話してたから?』


ああ…、何か鮮明に思い出してきた


俺、佑香さんが春にはいなくなるって知った夜、家に行ったんだ


そしたら家の前で佑香さんが楽しげに男と話してたんだよ…


その少し前に、佑香さんにキスされてた俺は何だか自分がからかわれてたのかと思うと無性に惨めになって、そのまま帰ったんだった。告らずに…


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