先輩とあたし。
あたしはそのメールを見て安心した。
あたしは立ち上がって、亮太くんを待っていた。
しばらくしてしーん…と静かな住宅街にカツカツっていう足音が聞こえた。
亮太くん…?
でもヒールの音にも聞こえる。
あたしは亮太くんだと思っていたけど、もし違う人だったらどうしよう…。
あたしは足音がするほうをじっと見つめた。
相変わらずぼやけてしか見えないけど。
あ、ちょっとだけ涙がでてきた…。
ぼやけるのは視力だけじゃなかったみたい。
ぼやけながらもシルエットが見えてきた。
あ、やっぱり亮太くんだ……。
2、3メートルぐらいになってようやく亮太くんと気づいたあたし。
あたしは出そうになっていた涙をふいた。