ダイヤモンドの誘惑
・・・?!

差し出した私の手を、

蓮はしっかり握り、

家に連れ込もうとしていた。

・・・

「ちょ、ちょっと

待ってください!

私はこれを返しに来ただけで・・・」


「じゃあ聞くが…」

そう言って見つめられ、

私は生唾を呑み込んだ。

・・・

「鍵を返すだけなら、

下のポストか、管理人室に預けるか

どちらかをすれば、それで終わりのはず。

なのになぜ、

今ここにかすみがいるのかが知りたい」

・・・

・・・それは。

何と答えようか。

しばしの沈黙。

・・・

「夜景を・・・」

「…夜景?」
< 45 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop