冷たい雨に咲く紅い花【後篇ーside実織ー】
そして思う。
紘夜が帰ってきたら、
また、紘夜が血に染まる日々が続くのかと。
ずっと、
ずっと、真影家のために――
「……そんなの、哀しすぎる……」
そんなのは、紘夜が哀しすぎる。
紘夜はそう思わないかもしれない。
きっと、
私が勝手にそう思うだけ。
きっと、
私が紘夜と一緒にいたい自分のためだけのわがままなんだと思う。
それでも、
紘夜に「勝手なことすんな!」って怒鳴られても、
真影家に紘夜も帰したくない。
そう、思った。