冷たい雨に咲く紅い花【後篇ーside実織ー】


待ってるよ、

待ってるから、帰ってきて。


毎日毎日そう願う。



でも――






「風邪ひくよ、帰ろう実織ちゃん」


優しい声に、ハッとした。


気付くと、
私は雨の中立ち尽くしていた。


あの日、
紘夜と出会った路地裏で――




「……でも、紘夜が、来るかも……」


ここなら、会えるかもしれない。


前も、
探して探して、ここで会えた。



だから――






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