青空バスケ―番外編―
「大和?」
《ちょっ、俺さっきからずっと連絡してたんだけど!
何で出ねぇの!?》
大和の声の向こう側からいろんな音が聞こえてくる。
どうやら外にいるらしい。
「あー……それはまぁ、いろいろあって……」
岬が不安そうな顔で俺を見ている。
……何だか小動物が縋るように俺を見ているみたいで。
耐えられなくなった俺は大和の声が岬にも聞こえるようにスピーカーをオンにした。
《つーか、栞奈は!?
そっちにいんの!?》
焦ったように大声で聞いてくる大和。
そんな大和の声が静まり返った部屋に響く。
それを聞いた南雲先輩がどこからか手帳とペンを取り出し、サラサラと何かを書く。
そしてそれを俺に見せて、トントンと指で叩く。
どうやらこの通りに喋れということらしい。
自分で話せばいいのに、と思うけど先輩命令には逆らえない。
仕方なく俺は指示通りに喋る。
「いるけど……何でそんなに焦ってんの?」
《別に焦ってねぇし!》
いやいや、焦ってるだろ。
多分全員が同じことを思ったに違いない。