赤い月 肆

「ナニモカモ、全部。
ねぇ、もう祥子ちゃんにも教えてあげて?
怖がったりしないよ?
うさぎちゃんなんだよ?」


「…」


真剣な瞳で訴えてくる小鞠。
潤んだ瞳で訴えてくる祥子。

二人を交互に見た薫は困ったように眉を下げ、頬を掻いた。

教えてあげてって…

コレ、イイの?

でも、誤魔化せそうもないし…

だって、見たンでショ?


(…しゃーねーわ、な。)


薫は溜め息を吐いた後、口を開いた。


「アレは、オニ。
人間を喰うンだよ。
うさぎサマも、鬼。
でもフツーのオニじゃない。
あの人は… 鬼神だ。」


「鬼神…
え‥‥‥ 神サマ??!!」


「言ったでショ?
うさぎちゃんは女神だって。」


目を皿のようにして素っ頓狂な声を上げた祥子に、小鞠が得意顔で頷いてみせた。

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