LOVE PRINCESS(美鶴&琴)
「ちょっと! 美鶴? 何なのこれ?」
ふぅーっと落ち着いたと同時に質問攻め。
説明されながら驚きの連続。
今まで美鶴の誕生日の日に会えなかったのは、美鶴の誕生日パーティがあったからだとか。
再会した結婚式は、お姉様のだったとか。
会社は美鶴が継ぐとか。
そして私と結婚するのは本気だとか……。
「冗談も程々にしてね?」
「え? 冗談なんかじゃないよ?」
真剣な顔で言うのが凄く腹が立った。
だって、こんな……今の時代で可笑しいかもしれないけど“身分の違い”。
美鶴のはわからないの?
さっきのご両親の顔だってそう。
驚いてたでしょう。
年上ってだけで驚いてたよ。
それなのに結婚なんて許してくれるはずがないでしょ?
高卒で、水商売上がりで、今なんて準正社員に昇格したばっかなのよ。
ちょっと前まで、この年でバイトだったのに。
そんな事、全部話して許してくれるとでも思ってる?
別に話さなくてもいい事かもしれない。
だけど、こんな家柄なんだよ?
調べればすぐにバレる。
……お坊ちゃまだからわからないの?