LOVE PRINCESS(美鶴&琴)


部屋を出た私は、玄関へと進んだ。

途中、声をかけてくるお手伝いさん達に軽く会釈をして交わす。


立ち止まってなんかいられない。


前に進まなきゃ。

この今出した答えが正解になる為には、後を振り向いちゃ駄目なんだ。


玄関を出て、来た時と同じ様に音を立てる門。

でも、来た時と違うのは、“開く”んじゃなくて“閉まる”んだよね。


それをただ見つめる事しか出来なくて。


ごめんね、美鶴。


私なんかと出会ってしまってごめんね。


「琴……さんですか?」


立ち竦んでる私にかけられた声に肩をビクンと震わせた。

見ると美鶴と同じ年くらいの男の子と女の子が立ってた。


なんて美男美女っ!

こんな知り合い……居たっけ?


不思議そうに見つめる私に


「違いましたか?」


と男の子が苦笑いを浮かべた。


「あ、そうですけど……?」

「あぁ、やっぱり」


ホッとした笑顔を見せ、女の子と笑い合う2人にドキッとしてしまった。

だって、凄く綺麗で。

絵になるってこの事なんだぁー……って思ってね?


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