社長の吐息プラチナの甘美な囁き
フロアに出たサラさんと尚貴はワルツを踊る。


尚貴ーーー・・・


何でも卒なくこなしちゃうけど…ワルツまで踊れるなんて知らなかった。



尚貴はワルツのステップを正確に踏んで、サラさんをエスコートしていく。


『あの二人…素敵』

私の背後にいたご婦人方がイタリア語で呟く。


多分、尚貴とサラさんのコトだと思う。



妻である私が差し置いて…尚貴ってば!!


「!?」


不意に私の方を見て、口角を上げてニヤリと嫌な笑いを向ける。



し、知らないっ!!


私は、ワルツの曲を最後まで訊かずにダイニングルームを出て行った。


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