セックスフレンド
──翌日。
大野さんは、告白したことすら忘れているようだった。
いつもと、変わらない態度。
朝、見かけた時は、ドキッとしたけど。
普通におはようと言われた時、拍子抜けしてしまった。
まぁ。
同じ職場だから、気まずくても困るけど。
「へぇ。貴広さんに告白されたんだ」
仕事上がり、あたしはミカちゃんを喫茶店に呼び出した。
そして、昨日の大野さんの告白のことを話した。
ミカちゃんは、大野さんのこと、貴広さんって呼んでいる。
大野貴広。
これが、大野さんのフルネーム。