名無しのノート
わたしは…。

わたしは…。


今日は朝来たら、机がなかった。
教科書はない。
鞄もない。
文房具もない。
授業を受ける気力がない。
教室にいたくもない。
別に机なんか使わない。
生きる気力もない。
ああ、もうここまで来てしまった。

瑠璃香ちゃんは……泣いていた。
うつ伏せから顔を一瞬あげたとき、目は涙でいっぱいだった。

ごめん、瑠璃香ちゃんが悪いわけじゃないのに…

ああ、もう他人に迷惑はかけられない。
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