名無しのノート

大岡の過ち

わたしは、屋上の扉を開けます。


わたしは阻止出来ませんでした、わたしは駄目な人間です、わたしは必要のない人間です、わたしは世の中に必要のない人間です…。


わたしは屋上の手すりに手をかけます。わたしがあとは飛び降りれば世の中は、平和に、平和に、平和になります。

わたしは手すりから手を離しました。

万有引力に基づき、体は…落ちません

「なに…して…るんで…すか?」
「えっ」

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