人貸し屋



しかもその気配は、

裏口の方からする・・・



変な男というのが

はっきりとわかった



そっと警戒しながら

裏口に近づくと



なぜか、

夜が入ってきた



「・・・予想外でしたね。

 変な男とはアナタのことでしたか」



「・・・違う。

 裏口から入ろうとした男なら

 俺が追い出した」



なるほどと思いながら

台所へと戻る



「ありがとうございました。

 夜も和菓子を食べますか?」



「・・・俺は、甘いのは・・・」



「そうですか。

 では夜のは私が食べましょう」



夜は、甘いのが苦手

夜が言い終わる前に

私が食べることを主張した



< 114 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop