恋……シヨ?ー小沢尚人編ー
「結局、私はマネージャーになれなかったです。
でも本当は、なりたかっ――――…」


「なれよ、マネージャー」



「…え?でも………」




目から溢れそうになる涙を堪えていたけど、それも小沢先輩の耳を疑う発言に顔を上げた瞬間、ポロッとこぼれた。


なれって、今からサッカー部のマネージャーに?



だけど小沢先輩は私の目元に残った雫を指で拭うと、更に続けた。




「梅津、俺の専属マネージャーになれよ。
それでいいだろ?」



「――――――っ!!」



小沢先輩は持っていたホットケーキの包みを開けると、大きな口を開けてかぶりついた。



「つきまとわれるのが面倒でずっと隠れてたから、昼飯食ってないんだ。
コレちょー美味ぇ!」



「小沢先輩…っ」



ガツガツと勢いよく食べられたホットケーキは、あっと言う間に小沢先輩の胃袋にと消えていった。

まさか目の前で食べてくれるとは思わなかったから、何か意外…っ





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