恋……シヨ?ー小沢尚人編ー
初めての出来事に、私は不安で胸がドキドキしてきた。


小沢先輩と心が繋がったと思った瞬間だったのに、まさかそんなトラブルに見舞われるなんて――…




「何ビビってんだよ、梅津。
俺がいるだろ?」



「でも小沢先輩っ
次はいつドアが開くのかわからないんですよっ
食べるものもないし、私たちこのまま餓死しちゃうんですかぁ?」



私はオロオロ焦っているのに、小沢先輩は何故かそんな私を見てプッと吹いた。


小沢先輩!
あまりの恐怖に、とうとうイっちゃいましたかーっ



「梅津っ、もうテンパりすぎ!」



「だって!だって…!」



「あのな、いくら普段鍵の閉まってるチャペルだけど、毎日夜には掃除で開けられる筈だから」



「えっ」



「それに、うちの学校の敷地内にある建造物なんだから、内線電話くらいあるだろ」



「あ…………っ」



冷静に説明する小沢先輩に納得すると、私は徐々に落ち着きを取り戻してきた。


そ そっか。
公に公開されるのが年に数回なだけで、掃除とか毎日してるハズだもんね。



急な安堵感に拍子抜けしたのか、ヘナヘナと力が抜けた私は床に尻餅をついた。




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