恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
突然引き寄せられた私は、武藤くんに抱きしめられていた──。



「む、むむむむと…く…っ!!??」



頭の中は真っ白。

パニックもパニックの私は、武藤くんの細いけど逞しい腕に包まれながら硬直する。



「僕から言わせてください」



武藤くんは腕の力を緩めることなく、私の耳元で甘く囁いた。



「好きです──心花先輩」




……夢、じゃないよね?


全身に力が入らなくなって、涙が溢れそうになった。


そっと少しだけ身体を離すと、おでことおでこがくっつきそうな距離で武藤くんと見つめ合う。

絶対顔は真っ赤だけど、こうしていられることがすごく、すごく幸せだ。


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