恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐

その日の夜、お姉ちゃんのアパートで待機していると彼氏の圭治さんが車で迎えに来てくれた。



「久しぶり、心花ちゃん」


「お久しぶりです!」


「すみません、圭治さん。急に心花も誘っちゃって」


「いや、姉貴達も会いたがってたしちょうどいいんじゃないか?
つーか、俺はあいつらと飯なんか食いたかねぇんだがな…」



苦汁を嘗めたような顔をする圭治さんに私達は苦笑い。

そのお姉さん方は圭治さんのアパートで鍋の準備をしてくれているらしい。……けど。


大丈夫かなぁ…私達が準備した方がよかったんじゃ…。

「手伝いなさいよ(怒)」とか言われたら怖いなぁ……。



勝手にどんどん悪い妄想が膨らんでしまう私は、お姉ちゃん以上に緊張していたかもしれない。


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