恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
「あ…うん!じゃあ、教えてもらおうかな」



さっきから些細なことでドキドキしちゃって、私おかしいかも。

ドーナツを渡すタイミングも掴めなくて、未だに紙袋を抱えたままだし…。


そんな状態のまま、私は武藤くんの家まで案内してもらうことになった。




少し歩くと店先に並べられたたくさんの野菜や果物、そして『八百屋の武藤』の看板が目に飛び込んでくる。

商店街の中にあって私の家からもそんなに離れてないのに、今まで気付かなかったのが不思議だ。



「心花先輩、ここです」


「すごいね~!なんか見たことない野菜がいっぱいある!」



忍先輩も来たら絶対喜ぶだろうなぁ。

ワクワクしながらその野菜達を眺めていると。


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