恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
午前中の試合はママ高が守りきって見事勝利。
力を出し切った皆にはお疲れ様って気持ちで一杯だ。
休憩の合間を見計らって、私は忍先輩と差し入れを持って先輩と優ちゃんのもとへ向かった。
すると、隣に併設された体育館の方からTシャツにジャージ姿の男子がタオルを片手に歩いてくる。
なんとなくその男子を見やり、私達の目が合ったその瞬間──…
「げっ!!」
「あら、利紅ちゃん」
「……え!?」
男子と忍先輩の声が重なり、私はそれでやっと気付いた。
……そうだ!武藤くんの友達のリクくん!!
久々だしジャージ姿だからわからなかった!
「な、何でアンタらがいるんだよ…!?」
「サッカーの試合の応援に来たのよ。
利紅ちゃんはバスケの練習?」
「そう、だけど…!」