恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
いつもの大人びた微笑みとはまた違う、本当に子供のように無邪気な笑顔で喜んで食べてくれている。

その顔は心から「美味しい」と伝えてくれているようで、私もすごく幸せな気持ちになれた。



「ちょっとお姉さん」



そんな至福に浸っていると肩をトントンと叩かれた。





振り向くと、可愛らしい顔をした男子が私をじっと見ている。



「オレもいるんですけど」


「へっ??」


「雅晴しか目に入ってなかったでしょ?」



ニヤリと右の口角を上げるこの男子……誰っ!?

武藤くんのことを“雅晴”って呼んでるってことは友達?


……全っ然、気付きませんでしたーー!!


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