虹の見える向こう側


そんな風に変に期待している自分に言い聞かせてみる。


どうせ雄志は来ない。


でもきっと、私は明日も学食に来てしまう。


駄目なのに、彼に期待なんかしちゃ、駄目なのに。


小さく笑って、食器を片づけるために立ち上がろうと椅子に手をかける。


「あれ、小宮さん。珍しいですね。」


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