溺愛カンケイ!

「花音、今から昼飯でも食いに行くか?」

私の前を歩いていた拓也さんが振り向いて言う。

「うん。あ、ご飯食べた後にどこか寄って帰ってもいいですか?」

テンションが上がり拓也さんに駆け寄る。


「じゃ、久々にデートでもするか」

行くぞ、と拓也さんは私の手を取り歩き出す。

デート…、顔がニヤける。



ランチを食べ、街をブラブラしていていると拓也さんが思いついたように


「これから映画でも見に行くか?」

「いいですね、行きましょう」


笑顔の私と対照的に拓也さんは何故か眉間にシワを寄せ

「なぁ、花音。そろそろ敬語止めないか?」

「えっ、でも…癖が付いてるので直せませんよ」

それに拓也さんは会社では上司な訳だし。

「しっかり直せよ。じゃないとお仕置きだからな」

分かったな、と喉を鳴らし恐ろしいことを言う。

お仕置き?何それっ。

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