溺愛カンケイ!
いきなり資料室に連れてこられたけど拓也さんは棚にもたれかかったまま。
どういう事だろう。
「あの、課長どうしたんですか?」
「今は課長じゃない」
不機嫌な声でジロリと睨まれた。
「行くのか…」
「どこにですか?」
何の事か分からなくて首を傾げる。
私の返答が気に入らなかったみたいで、更に眉間にシワを寄せ舌打ちすると
「だから明日、田中と飯を食いに行くのかって聞いてるんだよ」
キレ気味に言われ、ハッとした。
えっ、田中と飯をって…
「た、拓也さん聞いてたんですか?」
まさか聞いてるとは思わなかった。
目を見開きパチパチと何度も瞬きする。
「嫌でも聞こえる」
ぶっきらぼうに言う。
「だって拓也さんずっと電話中だったし…一度は上手く断ったけど二度目はどう言って断ればいいのか分からなくて…」
次の言葉が見つからず俯いた。
お互いに無言になり静まりかえった資料室に気まずい空気が漂う。