溺愛カンケイ!

何て言えばいいかな。何を言っても言い訳にしかならないだろうけど…。

高校卒業してからまともに人付き合いとかしてなかったから誘いを上手くかわせない。
ちゃんと言わなきゃ…と思うけど言葉が出なくてキュッと唇を噛む。


しばらくしてずっと黙っていた拓也さんが口を開き

「明日、どうしても断れないのか?」

渋い顔をしながら言う。
やっぱり嫌だよね。

でも簡単に断れたらこんな事になっていないんだけど…。


「私は拓也さん以外の人と二人きりで食事なんてホントは行きたくないんです。だから……、教えてください。どうやって断ったらいいですか?いい理由が思い付かなくて」


結局、拓也さんに頼らざるを得ない。
もう自分一人では抱えきれなかった。


ハッキリと付き合ってる人がいるから行けないと相手の名前を伏せてでも言えばよかったけど今さらだ。

断るにしても嘘の理由じゃなく本当の事を言って正面から田中主任と向き合わないといけないんだ。


たとえ主任を傷付ける事になっても――…。


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