溺愛カンケイ!

「小林、資料も見つかったし早く戻るぞ」

「……はい」

不貞腐れたように返事をした。

てか、何で私のせいになってんの?
それに資料なんて探してないし。

沸々と怒りが込み上げる。

拓也さんは何事もなかったかのように資料室を後にし、営業フロアに向かって歩く。


資料室の前では

「やっぱり河野課長は素敵ね。話せてラッキー」

「ホントよね~。得した気分」

なんて声が耳に入ってくる。

悔しいっ。
あの人たちも腹が立つけど、あんな意地悪しなくてもいいのに。
唇を噛みしめ歩き出す。


途中、お手洗いに寄り鏡を見ると……余計にイライラしグシャグシャと髪の毛を乱した。

もぅ、拓也さんのバカ。

溜め息をつきながら手櫛で綺麗に直したあと
営業フロアに戻ると拓也さんは何食わぬ顔して仕事をしてる。


パソコンに目を向けてる拓也さんの背中をギロリと睨みつけて自分の席に戻った。

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