溺愛カンケイ!
これからも、ずっと。

原田部長たちと別れ綾を家まで送り私は今、拓也さんの部屋にいる。


部屋はいつ来ても綺麗に片付けられている。

仕事は出来る、イケメン、料理も出来る、その他諸々…拓也さんに弱点なんてあるのだろうかと思ってしまう。

よく考えたら私にはもったいない人だよね。

ソファーに座りそんな事を考えてると
キッチンからミネラルウォーターの入ったグラスを手にした拓也さんが

「水、飲むか?」

差し出してくれる。
それを受け取りゴクゴクと飲みグラスをテーブルに置いた。

はぁ、美味しい。


私の隣に座った拓也さんにすり寄るように引っ付くと

「どうした花音。今日は甘えただな」

笑いながら肩を抱いてくれる。

安心する温もり…拓也さんの胸に顔を埋めると心臓の音が心地よいリズムを刻んでいる。


拓也さんが静かに口を開いた。


「今日、何があったか話す事は出来るか?言いたくなければ無理には聞かないが…」


その言葉に顔を上げると拓也さんは優しい眼差しで私を見つめ頬を撫でる。
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