君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
―――――――――。「蓮、あのさ…」







「ん?どうした?」








「もし、俺が居なくなったら、琴音を頼むな。」








これは俺の決断と意思。







「えッ…?」







そう言って、想像した琴音はとてもはかなく、消えてしまいそうで。








本当は俺が琴音の側で守ってやりたい。








でも、出来ないって分かってるから。








「蓮しか居ないんだ。俺の代わりに琴音を…守ってやってくれ。」








「…。分かった。





でも、空斗は生きるんだ。空斗があいつを守るんだ。





信じれば奇跡は起こる。いままでだって、そうだっただろ?」







「そうだな…。」







2人して、へたくそな笑顔で笑い合った。








でもそれは、不可能に限りなく近い。








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