サッカーボール
そして、約束の金曜日がきた。
放課後にトシと俺と同じサッカー部の優とユキで駅に向かった。
駅に着くとユキは笑顔で走って行った。
そこには、ユキの友達の2人がいた。
『遅いよー。ユキ!!』
『ごめんね。じゃ行こっか。』

俺とトシと優とユキ達の6人で電車に乗り、ユキの家に行った。

『まずは、自己紹介しようか。』
と、優は言った。
優は男の俺から見ても、格好いい。こういう事には慣れているんだろう。

『じゃぁ、男からで』ユキが言う。

『初めまして。優です。サッカー部で頑張ってます。』
『初めまして。トシです。よろしく。』
そして、俺の番になった。
『初めまして。啓太です。』

なんか緊張する。こういう空気は苦手だ。

ユキは自己紹介をしなかった。
ユキの友達が自己紹介をした。
『どうも初めまして。ユキの親友のリナです。』
『初めまして。ユカリです。』
自己紹介が終わって、だんだんみんなが仲良くなり出した頃、俺はユキと喋っていた。

『啓太!!こういうの苦手でしょう?今までの仕返しだよ。』
ユキは笑いながら、そう言った。
なんで分かったんだろう。普通にしてたつもりだったんだけどなぁ。
その理由を知るのは、もっとあとの話。
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