シークレット ハニー~101号室の恋事情~


「雨宮さんの不感症疑惑、俺が検証して払拭するから」
「人を、実験台みたいに……」


言葉が途切れたのは、五十嵐さんの指が頬に触れたから。

ゆっくりと撫でるようにすべっていく指に思わずびくって肩を揺らすと、五十嵐さんが笑う。


「本当に不感症なの?」


優しく撫でる指先が頬から耳、首筋に滑り落ちる。

五十嵐さんの指先に意識が勝手に集中して背中をぞくぞくした感覚が走るから、戸惑いながら五十嵐さんの胸を押した。


「ちょっと……待ってっ」
「なんで?」
「だってなんか変……っ。私っ、いつもはこんなんじゃないんですっ」
「それ、どんな言い訳? こんなんじゃないって、普段はどんななの?」


ふって笑みをこぼした五十嵐さんに聞かれて、口ごもる。
だって、いつもはこんな風に感じたりしないんですとか言ったら、今感じてますって言ってるようなものだし。

無理やり強引に押し倒されてるのに感じてるなんて、人間性を疑われそうだ。
されるがままでいる必要なんかないんだから、早くこの状況から抜け出さないと!




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