シークレット ハニー~101号室の恋事情~


意味深に笑う五十嵐さんに、希望がチラっと見えた気がして聞き返す。

そうだ。五十嵐さんはそういう、いわゆるスキャンダルに強いハズ。
少なくとも、私やここにいる社員よりは絶対に。
だったらその収束方法も知っていてもおかしくない。

そんな期待を込めて見つめていると、五十嵐さんは「簡単だよ」と微笑む。


「噂にしておくからいつまでも騒がれるんだ。
はっきりと公言してしまえば、記者もそれ以上追わなくなる」


結局そうなるのか……。
他の答えを期待していただけにがっくりと肩を落とす私に、五十嵐さんが微笑む。


「今まで話題作りとかで色んなスキャンダルで騒がれてきたけど。
こんなに嬉しいスキャンダルは初めてだな」


そんな事を言われて、不覚にも笑ってしまった。
だって、私も同じだったから。


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