もうひとつの恋
プルルルル……プルルルル……プルルルル……プルルルル……カチャ


「はい、もしもし?
桜井くん?

どうしたの?珍しいね

あっ!こないだはありがとう……

おかげさまで話し合いうまくいったよ?」


そういっぺんに言われて動揺しながら、俺はどう話すべきか考える。


だけど何も思い付かなくて、仕方なく正直に美咲さんのことを聞いてみた。


「あの……美咲さんのことなんですけど……

最近、会ってます?」


「えっ?なんで?

美咲なら昨日もうちに来てたけど……」


さとみさんはこないだの部長との話し合いのことで俺が電話をしたとおもったんだろう。


いきなり美咲さんのことを聞かれて戸惑ってるようだった。


でもやっぱりか……


具合が悪いとか、海外に買い付けに行ってるとか、美咲さんと連絡がとれない理由をあれこれ考えていたけど、やっぱり俺とだけ連絡を絶ってるみたいだ。


俺はかなりショックを受けて、黙りこんでしまう。


「桜井くん?大丈夫?

あの……美咲と何かあった?」


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