もうひとつの恋
のろのろと体を起こしながらそう言うと、純ちゃんは気まずそうに目を逸らしながら、ウーンと頭をかく。


「たぶん、もう少しお前が大人になったら言うつもりだったんじゃないかな?

お前が今、思っただろう疑問を話さなきゃならなくなることに抵抗があったのかもしれないし……」


「そうだよ、それ、なんでなの?」


複雑な事情があったのはわかるけど、もっと早く連れ子じゃないと言ってくれてれば、こんな気持ちにならなくてすんだのかもしれないのに……


「それは俺からは言えない

自分で部長に聞くんだな?」


「そこまで言ったんだから、全部話してくれたっていいじゃんか!」


純ちゃんの言葉にそう反論すると、美咲が横から割って入ってきた。


「健太、それは違うよ?
健太の不安な気持ちをなくしてあげるために純は事実だけを伝えたけど、そこにあるいろんな事情は、私たちが話していいことじゃないから」


美咲の言葉を拾って純ちゃんも続ける。


「俺達が知らないこともあるだろうからな?

勝手に健太に推測で話すのは違うだろ?」


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