Love Again【番外編集】
バタバタ…



後ろから大きな足音が聞こえてくる。



振り返ると慌てて走る雄二さんの姿。



『あ!?亜希ちゃん!』





少し離れた所から大きな声で呼ばれて、私はかなり焦る。



『舞は?赤ちゃんは!?産まれたってそこで看護婦がっ…』



ガラっ



舞さんの病室の扉が開く。


「あ…」



入り口付近に立つ私を驚いて見る拓海さん。
けれどそれも一瞬で、
私の手から何本か飲み物を取ってくれた。



『こんなに買って来たの?』




「う、うん…お義母さん達の分もと思って…」




そんな私達の脇を走り抜け、病室へと入る雄二さん。



『二人きりにしてあげよう。』




お茶を中へ置きに行って出て来た拓海さんは私の肩を抱き、病室から離れた。



拓海さん、私が立ち聞きしちゃった事に、気付いてない?



普通に接して来る拓海さんに私は戸惑う。




どうしよう…私から言うべき?




それとも知らない振りするべき?
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