ロストバージン·レクイエム
さっきから川島君は寝返りを繰り返している。
もうすぐ起きそうだな、と思いながら見ていたそのとき、うっすら目が開いた。
ゆっくり起き上がってそのままフラフラと冷蔵庫を開けて水を飲み、こっちに戻ってくるとまたソファーに横になった。
「……なんでそこにいるの?」
寝たままで聞いてきた。
「裏拳食らったから」
少し大げさに言った。
「ごめん」
「一睡も出来なかったよ。人生ではじめて。」
「俺が原因?」
「そうだね。」
いろんな意味で。
「ごめんね。」
「いいよ。」
川島君は腕を広げた恰好をすると
「おいで。」
と私に言った。