ロストバージン·レクイエム



何をどうやって言えばいいのか分からず、思わず彼に抱きついた。

すると彼は、私の脇腹を抱えて自分の身体の上に乗せた。

そして存在を確かめるように頭や背中を撫でた。


気持ちいい。

ドキドキする。

けど不安を感じるものじゃない。

彼の胸に耳を当てると、同じように鼓動が早かった。



ふいに、密着している下半身の違和感に気づく。

夕べと同じものだと解り、恥ずかしいというか、なんとも表現しがたい初めての感情にのまれた。



姿勢を変えようと顔をあげたその時





唇に




ふにゃっ、と湿った感触が。


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