ロストバージン·レクイエム

「あげる」

「ええ!もう?」


全体の四分の一程度(泡含む)を飲んだところで川島君にグラスを渡した。

「俺も最近、前より弱くなってる気がするけど」
とかなんとか言ってるけど缶ビール1本ぐらいどうってことないらしい。すぐに飲み干した。


「……こっち来る?」

「もう来てるよ」


今は2人ともソファーに並んで座っている。


「もっと」

「来てほしいなら来てって言えばぁ~?」


違う違う。

混乱した。

恥ずかしさと嬉しさとナメられちゃだめだというのがごっちゃになって妙な態度になってしまった。


「来て」


それでもちゃんと言ってくれた。

いいヤツだな。知ってるけど。


黙って腰に抱きついた。

< 99 / 117 >

この作品をシェア

pagetop