朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
揺るがぬ覚悟を持って言っていることが分かると、柚は顔を青ざめて暁に助けを求めた。


「暁からも言ってやってくれよ。何も死ぬことはないって」


「うむ。余に薬を持ったことは確かに死罪に値する罪だ」


「おい、暁っ!」


「死罪になるやもしれぬと分かっていながらこんなことをしたのだな?」


 暁の問いに由良はこっくりと頷いた。


そのやりとりを見ている柚は気が気ではない。


「なぜこのようなことを致した。返答次第では、いかに柚のお気に入りとはいえ無罪とはいかぬぞ」


 最初から許してもらいたいなどとは露ほども思っていない由良は、冷静に全てを話す決意をした。


「はい。わたくしは、帝と柚様が心から愛し合っていながら、身体の結びつきがまだであることに不安を募らせていたのでございます。

なんとか帝にその気になってもらいたく、色々なことをして参りましたが、上手くいかず、最近では夜の訪れもなくなり、このままでは柚様が不憫であると思い、媚薬を盛ってしまったのでございます」


「本当かよ、由良。色々なことって何をしてたんだよ」


 柚が驚いている中、色々なことに心当たりが沢山ある暁は、あえてそこに触れなかった。


むしろやはりか、という気持ちだった。
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