朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
「しまった、もうこの姿を維持するのがきつくなってきた。俺様は人間の姿に戻る。おい、柚。稚夜の代わりに今度はお前が俺様の世話をしろよ。分かったな」


「え、どういうことだよ」


 戸惑う柚に、朱雀は不敵な笑みを浮かべて、ポンっと白い煙に包まれ消えてしまった。


「あれ!? 朱雀!?」


 朱雀が消えると、昼間のように明るくなっていた光が消え、辺りは暗闇に包まれた。


すると、遠くの方からおぎゃあおぎゃあと赤ちゃんの泣き声が聞こえた。


 慌てて泣き声のする所に駆け寄ると、草木の下に裸のまま横たわり泣いている赤ん坊がいた。


「もしかして、これが朱雀?」


 柚は赤ん坊を抱きかかえた。


両手をぎゅっと握りしめて泣いている。


肉付きもいいし、首も座っている。


さっき生まれたばかりの赤ん坊ではない。


「確かにこれは稚夜には育てられんな」


 暁は柚の肩からひょいと顔を出し、赤ん坊を見つめた。


「なあ、私が育てていいか?」
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