恋の罠 *- 先輩の甘い誘惑 -*
机に浅く腰をかけた状態の山岸が見せた、珍しい表情を見つめる。
夕日に照らされた髪は赤に透けていて、その光を横顔に浴びる山岸の顔には影ができていた。
影が、山岸の細くも骨ばった肩の骨格を浮き立たせて男を強調する。
いつもは感じない、山岸の男の部分。
観察するように見ていると、山岸がちらっと視線を向けた。
「朱莉、会長の事好きじゃねぇんだろ?」
それは、昨日も問いかけられた疑問。
曖昧な気持ちだった昨日は答えられなかった。
けど、自分の気持ちがハッキリした今だって、素直に言える事じゃない。
どうに答えたらいいのか、戸惑いながらも考えていると、あたしよりも先に山岸が口を開いた。